new hatena paradise

平成のあいうえお

2012年に観た映画をまとめられない系男子

Twitterで映画とか音楽とかに詳しそうな人をちょろちょろとフォローしていると、年末年始、今年のまとめ系の話がタイムラインを賑わすじゃないですか。僕もあれがやりたくてブログ始めたようなものなんですけど、なぜだか下半期のメモがなくてわからない。怠惰は罪。

ひとまず覚えてる範囲で、今年観た中でこれよかったなーってのをばばっと書きだしてみます。

はい。

特にカジノ・ロワイヤルはいいですねー。右も左もいいですねー。テンポから音楽からナニから、いちいちかっこいい。それに比べて、慰めの報酬の微妙さ。

思い出せた以上それぞれ激プッシュなんですけど、もう一本、とにかく一本だけ、これだけはあれこれ言わずにはいられない一本がありやす。この一本だけで満足。

映画館で泣き叫び、Twitterでわめきちらし、さらには桐島呑みというわけのわからないイベントにまで参加し、僕の日常生活を支配した一本。



桐島、部活やめるってよ

桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)

桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)

タイトル通り、桐島が部活をやめる、それだけの話であればよかったけど、部活をやめるにあたっての苦悩とか、そんなヤワな話じゃない。

場の空気や関係の描写がいちいちリアルで、過去の記憶が刺激される。僕だけが持つはずの、あのときああしなかった後悔がほじくり返される。それは目線だったり、呼吸だったり、ほんの些細なことで。言葉で説明されなくても、それはもう克明に。

インスパイアされすぎて、インスパイアのされ方をこじらせて、おれもなにかやめたい!という気持ちになった結果、大学院をやめて、実家ぐらしもやめて、ついには仕事までやめようとしてるくらい強烈に響いたので、どう控えめに見積もっても生涯ベスト級。ディオが人間をやめたのも、桐島を観たかららしい。


桐島呑み(桐島を酒の肴に集まる飲み会)でも感じたけど、桐島の話をしようとすると、いつのまにか個人的な話になってしまうのがあるあるすぎてツラいです。高校時代の友人達で集まって、おれはこいつでお前はあいつ、みたいな話をするのすごく楽しいのでおすすめです。今だから言えるけど、当時はタダ事じゃなかったよなって話が、ばんばん出てくる。

僕は小中と高一まで体育会系にいて、途中から文化系の道を歩み出したクチなんですけど、たぶんそのおかげで、どちらに対しても嫌な印象はほぼないんです。クラスや学年について見ても、中心に近づいたり隅っこにいったり、これまた、どちらの立場でもわりと楽しんできたと思う。

そんな感じで、淡い光や薄い闇を(?)経験しているタイプの人間は特に持っていかれやすいはず。腕の一本や二本。でも逆に、本物の光や闇を経験しているタイプには響かないんじゃないかとも思う。光の桐島も、闇のドロップアウト組も、この映画には出てこないから。


それぞれのキャラが少しずつ、僕の今まで生きてきた中で抱いたもやもやを浄化してくれてる部分もあるけれど、決定的に自分と重なったのは宏樹くん。結果を求めずに打ち込めることがある涼也と対峙して、自分が空っぽだと気づく場面。この場面で感じた虚無感は、凄まじかった。
宏樹の場合は本当になんでも器用にできるんだと思うけど、自分の場合はできると思ってるだけで実際にはできないってところが強烈で、勘違いも甚だしいのになお、俺はまだ本気を出してないだけと言い聞かせて自分を納得させようとしてる。

思い返せば幼稚園で孫悟空を演じて以来、一度もリーダーのポジションにつけずに、一歩引いてちゃちゃを入れるような立場を貫いてきた気がします。どんなところにいっても一番にはなれなかった。とうか、一番になるほど何も頑張ってない。

どうしようもないので、どこまでも中途半端で、いつまでたっても何もできない、口だけは達者なやつというポジションで、誰ともぶつからずに生きていきたい。

橋本愛ちゃんと付き合えないような人生に、何の価値があるのか…!


2013年の抱負

興味があっちゃこっちゃに飛びやすいので、映画だけじゃなくて、他にもちょろちょろメモしていこうと思う。